泣きながら…

泣きながら生きて」というドキュメンタリーを観ました。

中国人の家族の話なのですが、文化大革命の時代に結婚した両親とその一人娘の人生を10年に渡って追い続けたものでした。
文化大革命のせいで教育を受けずに中国でも最下層の生活を余儀なくされていた家族。その中でも希望を捨てずに、家族みんなで頑張って夢を叶える姿に心打たれました。

父は、知り合いの言葉に乗せられて借金までして日本へ語学留学したものの、北海道の阿寒という自然が厳しく、さらに働く場所のないところにある学校だったため、お金のために脱走。東京で不法滞在者として働き続けます。

母は上海に残り、町工場で働きながら娘を育てます。

娘は両親のために勉強をして、アメリカ留学を目指します。


泣けます(´Д⊂グスン

何が泣けるって、娘と父の8年ぶりの再会と、夫と妻の13年ぶりの再会がもうたまらん。


娘が留学するときに1日だけ日本に滞在できたのですが、娘さんが健気な子で「お父さんといるときには、『おとうさんがいてもいなくても同じ。』という顔をしていました。表情を出すと、別れが辛いということがお父さんにわかってしまうので…」と言っているのに、別れるときになると二人とも別れが辛くて涙が止まらないんです。
「お父さん、泣かないで」と言っている声が、すでに泣き声で。
8年間もの間、離れている親子が、そんなにも情を交わすことが出来ることが、スゴイです。


夫と妻のときには3日間の余裕があったのですが、13年ぶりに会った二人の愛情が画面から伝わってき圧倒されました。 再開してから二人とも涙ぐんだ目で相手を見つめてて…
夫は自分のほうが切り詰めた生活をしているのに、妻に「辛い生活をさせてしまってすまない。ありがとう。」と言うんです。 妻は13年も帰ってこない夫のことをちょっと疑ってたのに、夫のあまりに貧しい生活ぶりを見ると、涙で言葉にならない…
別れるときには、涙が止まらない妻、妻の姿を目に焼き付けるように瞬きもせずに見つめる夫。


一番スゴイなって思ったのは、こんな生活をしなきゃならなくなってるのに、父親が不平不満を漏らさないことです。
仕事を3つも掛け持ちして疲れてるだろうに「不況なのに3つも仕事があって良かった」、学校にはだまされたようなものなのに「受け入れてくれた人たちに申し訳ないことをした」と言うんです。
運命を呪うことなく、あるがままに受け入れる…


憧れはするが私には無理_| ̄|○